「今月の返済が無理なら、利息だけでも入れてくださいよ。」よくドラマや映画でこんなセリフのやりとりを目にすることがありますが、こんなの現実では無理だろうと思っている方が大半でしょう。
しかし、アイフルで借り入れしているけど、今月は利息しか払えないという方も少なくないでしょうから、本当に利息だけの返済でOKという話がまかり通るのかは大変興味の湧くところです。
確かに中小の消費者金融ならばこんな話もあるかもしれませんが、社会的に高い認知度を誇る大手消費者金融のアイフルでそんな返済方法が認められるはずはないと諦めている方も多いでしょうが、利息だけの返済はできないわけではありません。
しかし、この返済方法は本来の契約には反しているため、「よかったできるんだ」と安易に考えてしまうと大きなリスクを背負うことにもなりかねません。
そこで今回はアイフルで利息のみの返済時において、注意しておいてもらいたいポイントを解説していくことにします。
利息だけの返済にはリスクがいっぱい!
アイフルでは毎月の支払期日にその月に支払う利息だけを入金すれば、遅延とはならず入金の督促がくることはありません。
どうしても決められた返済金額が入金できないという場合には、その月に支払いが課されている利息だけを入金するのもありでしょう。
だからといってこの返済方法が常にOKというわけではありません。
この返済方法はおおっぴらに認められているわけではありませんから、利息だけの返済を繰り返し行えば、利用者にはそれ相応のデメリットが発生することになるのです。
元本と利息を合わせた返済が基本!
金融機関からの借り入れに対する返済方式はいくつかありますが、基本的にカードローンの返済方式はリボ払いが用いられています。
リボ払いにもいくつもの種類があるため、その返済方式には各社違いが出てきますが、下記の2点がリボ払いの特徴となっています。
・毎月定額返済
・返済額に元金と利息が含まれる
アイフルの返済方式は借入後残高スライド元利定額リボルビング返済方式ですが、よく理解しておいてもらいたいのは、リボ払いによる毎月の約定日返済という契約を結んでいる限り、毎月、元金と利息を合わせた金額を返済するというのが契約通りの返済方法となるという点です。
つまり、利息だけの返済は契約に反するイレギュラーなものであり、厳密に言えば契約違反にあたる行為なのです。
カードローンにおいては契約違反にあたる行為に対しては、下記のような対応が取られることから、決しておススメできるものではありません。
・契約解除
・一括返還請求
しかし、アイフルをはじめとするカードローン業者では、この利息のみの返済を契約違反とせず黙認している傾向があるのは確かです。
この点に関しては明確な回答が公表されているわけではなく、曖昧な対応となっているのが実情です。
なんで利息のみの返済が黙認されているのか?
それでは契約違反にもかかわらず、なんでアイフルは利息のみの返済を黙認しているのでしょうか?
これは利息のみの返済がアイフルにとってマイナスとならないからです。
むしろ利益拡大となるプラスとなると言ってもいいでしょう。
先程も申しましたがアイフルの返済方式は借入後残高スライド元利定額リボルビング返済方式となっており、毎月元金と利息を合わせた額を返済することになるのですが、この利息は元金に対して発生します。
つまり毎月、契約通りに元金と利息を返済していけば、確実に元金は減っていくことになり、翌月以降に発生する利息も確実に少なくなってくるのですが、利息だけの返済を繰り返せば元金が減らないことからその間は支払う利息が少なくなることはありません。
アイフルで10万円を金利18.0%で借り入れしたとしましょう。
この場合の毎月の返済額は4,000円となり、その1回目の返済内訳は下記のとおりです。(*アイフルHPの返済シミュレーションにて計算)
・元金 2,500円
・利息 1,500円
この場合の利息は元金10万円に対して発生したものですが、2回目は1回目に2,500円の元金が返済されているので、2回目にはそれが差し引かれた97,500円が元金となるため、支払う利息は1回目よりも少なくなり、元金の返済額は大きくなります。
・元金 2,538円
・利息 1,462円
しかし、これが利息のみの返済ならば元金が減っていないため、2回目の返済内訳は1回目と全く同じになります。
・元金 2,500円
・利息 1,500円
このように利息だけの返済は元金を減らすことがないため、続ければ続けるほど多くの利息を支払い続けることになるのです。
確かに返済が厳しい場合には救済措置として利息のみの返済という手を利用するのもいいですが、利用者にとっては支払利息を増やしてしまう大きなデメリットが生じることをよく理解しておきましょう。
利息だけの返済繰り返しは絶対にNG!
利息だけの返済は決して契約で認められたものではありませんし、利用者にとっても支払利息をいたずらに増やすリスクを伴う行為です。
よって、できるならば返済に困らないように計画的な借入を行い、確実に契約で決められた返済を行うのが一番おススメなのですが、どうしてもという場合には致し方のないことかもしれません。
しかし、単発的にこの返済方法を利用するのはいいですが、繰り返す行為は絶対におススメできません。
この行為は利用者にとって多くのデメリットを生じることになるからです。
アイフルの評価が低くなる
アイフルにとっていい利用者は定期的に借り入れを行い、毎月契約通りに返済を行う人です。
つまり、契約通りの利用を継続すれば自ずとアイフルからの評価は高くなり、下記のような条件面での優遇を受けられるようになります。
・借入限度額の増額
・適用金利の引き下げ
しかし、契約違反となる行為が目立てば、評価は全く逆となり下記のようなデメリットが生じるのです。
・借入限度額の増額が見込めない
・返済遅延扱いとなる可能性が
・ブラックリストとなる可能性が
それではこれらデメリットについて詳しく解説していきましょう。
①借入限度額の増額が見込めない
利息だけの返済は単発であればアイフルでもさほど重要視することはないでしょうが、それが繰り返されたり、頻繁に行われるようならば決して楽観視できる状態とは言えません。
先にも申しましたが利息だけの返済は契約違反にあたる行為であり、アイフルが遅延とみなさず黙認してくれているのも決して得られる利息が多くなるからではありません。
あくまでも返済に困った時の救済措置として捉えているところが大きいからです。
しかし、それが単発でないものとなれば、返済能力に疑いを持たれることになります。
継続的、もしくは頻繁に利息のみの返済を行えば、いつかは利息の返済も滞ることになり、最終的には返済不能に陥るのではという心配が出てくるからです。
そこで問題となってくるのが、アイフルの利用条件への影響です。
先に申しましたようにアイフル内での評価が上がれば条件面で優遇が受けられますが、逆に評価が下がれば条件面はさらに厳しくなってきます。
金利は上限金利であれば上がることはありませんが、借入限度額は減額される可能性が出てくるでしょう。
現状の返済状況では、設定した借入限度額は高すぎる、返済能力を上回った金額だと判断されるのです。
もちろん借入限度額の増額は一切期待できません。
借入限度額を増額したいと希望しても、返済能力に問題アリと判断されているのですから、決して増額審査に通るはずはありませんよね。
アイフルをできるだけいい条件で賢く利用するには、アイフルに返済能力、信頼度ともに高いと認めさせる必要があります。
その点において利息だけの返済継続は、百害あって一理なしというのが本当のところです。
利息だけの返済はあくまでも救済措置であることをよく理解して常用化しないことを心がけ、返済能力に疑問を持たれるようなことにならないようにしましょう。
②返済遅延扱いとなる可能性が
利息のみの返済が継続的に行われることが常用化すれば、最終的には返済遅延という扱いになる可能性があります。
利息のみの返済は契約に反した返済方法ですから、通常ならば最初から遅延扱いとされても仕方がない行為です。
それをしないのは何度も言っているように、アイフルが救済措置として黙認しているからです。
しかし、利息だけの返済が当たり前という状態となれば、最終的には遅延扱いとなると考えておいた方がいいでしょう。
アイフルがその際の対応を遅延とするのか、延滞とするのかは明言できませんが、遅延となれば確実に下記の遅延損害金の支払いが発生することになります。
遅延損害金 = 残高 × 遅延損害金年率20.0% ÷ 365日 × 遅延日数
借入残金20万円の返済を5日遅延した場合の遅延損害金は下記のとおりです。
20万円 × 20% ÷ 365日 × 5日 = 約547円
この遅延損害金は本来ならば支払う必要のないお金である上、アイフルの上限金利18.0%を超える20.0%という高い金利となるため、利息以上に大きな額を支払う愚行となります。
そんなことをしないためにも、利息だけの返済を常用化することだけは絶対にやめましょう。
③ブラックリストとなる可能性が
ブラックリストとは個人信用情報に金融事故と呼ばれる情報が記録されていることを指します。
金融事故と呼ばれるものには下記のように様々なものがありますが、利息だけの返済を続け、それが遅延と判断されれば、このケースでもブラックリスト入りする可能性が出てくるのです。
・延滞(61日以上または3ヶ月以上継続した遅延)
・強制退会
・一括返済請求
・代位弁済
・債務整理
遅延の場合はブラックリストとなることは稀ですが、それが度重なるものであれば延滞でなくても個人信用情報に記録されるケースも出てくるようです。
一度ブラックリストと呼ばれる記録が個人信用情報に載ってしまえば、その情報が消去されるまで金融機関からの借入やローンの審査は一切通ることはありません。
個人情報機関での情報管理期間は最短で3か月、長いものともなれば10年にも及び、遅延や延滞の場合は返済完了後、3ヶ月で情報は消去されます。
しかし、これは信用情報機関に限っての話です。
遅延や延滞を起こした金融機関のデータ管理では消されることはないので、その金融機関が関係する関連会社や、保証会社として契約している銀行などの審査においては、過去のブラックリスト情報が大きく審査に影響してくることになるでしょう。
何度も言いますが利息のみの返済は急場しのぎの単発であれば、こういった不測の事態に発展することはなく、これらデメリットによるリスクを背負うことはありません。
そうならないためにも、利息だけの返済を常用化することだけは決して行わないようにしましょう。
利息だけの返済時にはアイフルへの連絡を!
利息だけの返済はアイフルに連絡しなくても問題はありません。
しかし、契約違反となる行為には違いありませんから、事前に元金の返済が無理なことを相談し、今回は利息だけの返済となることを連絡しておくことをおススメします。
アイフルがどれくらいまで利息だけの返済を黙認してくれるのかはわかりません。
2、3度くらいまでなら大丈夫などという声もありますが、これは確かな事実とは言えないのです。
よって、単発ではなく数回繰り返し利息のみの返済を行えば、突然、アイフルが今回お話したような対応に出てくる可能性も考えられます。
連絡が相手への安心感を増す
返済においてアイフルが一番心配するのが、利用者の返済余力の状況です。
この状況は密な連絡を取っていれば別ですが、通常ならばアイフルがわかるはずはありません。
よってアイフルは利息のみの返済が継続すれば、その事実だけをもとに判断せざるを得なくなるので、短期間で返済不能に陥る可能性があると決定づける可能性も出てきます。
ですが事前に連絡して返済できない理由と、再び通常返済に戻れる時期を明確にしておけば、最悪の事態を回避できる可能性は高くなってくるでしょう。
指定した時期までアイフル側も安心してまつことができるというわけです。
しかも返済に無理がある状況ならば、返済方法について相談に乗ってくれる可能性もあります。
ダメかなと思ったら早めに専門家へ相談を!
単発、もしくは数回の利息のみの返済で通常返済に戻れる方ならば問題ありませんが、利息を支払うだけで精一杯で、今後も通常返済に戻れる見通しが立たないという場合には、早めに司法書士や弁護士などの専門家へ相談することをおススメします。
通常返済に戻れないということは、最終的には返済不能に陥いる可能性が高くなってきます。
そうなれば事態は本当に最悪なものとなってしまうので、早めに専門家に相談して同返済していけばいいのか答えを導くようにしましょう。
債務整理という形にはなりますが、アイフルと専門家との話し合いにより、返済可能な方法を探ることも可能です。
返済できないどうしようと悩んでいても問題は解決しません。
返済できないと感じたら、専門家へ早めに相談するようにしましょう。