離婚、過払い金、相続、セクハラなど誰にでも起こるだろう問題。
弁護士に解決を依頼すると、どのぐらいの費用がかかるのでしょうか?
先日の『林修の今でしょ!講座』では、『行列のできる法律相談所』など多くのテレビ番組に出演している北村晴男弁護士が「弁護士報酬」について解説していました。
弁護士を探している人にも、これから弁護士が必要になるかもしれない人にも、役立つ内容だったので紹介します。
目次
民事事件の弁護士報酬の仕組み
民事裁判の弁護士報酬には、相談料、着手金、成功報酬があります。
相談料は、弁護を依頼する前、問題を相談するときに支払います。相談の形式は、電話、メール、面談などです。
着手金は、弁護を依頼したときに支払います。調査費などに使われるそうです。着手金は、案件が失敗しても返してもらえません。成功報酬の前金ではないということを頭に入れておきましょう。
成功報酬は、裁判などに勝った場合に支払います。例えば、損害賠償の請求に失敗した場合などには支払う必要はないそうです。
500万円の損害賠償請求の弁護士費用は?
弁護士費用は、依頼する弁護士事務所によって違います。
番組では、北村弁護士が500万円の損害賠償請求をした場合の弁護士費用の目安について解説をしていました。
相談料は、1時間で1万円が目安だそうです。
ちなみに、北村弁護士の相談料は30分で8,600円(税込)とのことです。少し高めですね。
着手金は、損害賠償請求額(500万円)の5%と9万円で34万円。着手金は、裁判が長引いても変わらないそうです。この値段は裁判になったときの目安なのです。裁判にならない場合は、この金額よりも多少は安くなると北村弁護士は説明していました。
成功報酬は、損害賠償請求額(500万円)の10%と18万円で68万円。
相談料、着手金、成功報酬の3つを合わせると103万円が500万円の損害賠償請求にかかる弁護士費用になるそうです。
負けそうな案件は、依頼者にとっては着手金の無駄、弁護士にとっても儲けにならないので、相談を受けた段階で断るように話をする北村弁護士は説明していました。
良い弁護士と悪い弁護士の見分け方
北村弁護士によると、報酬が高い弁護士が良い弁護士とは限らないそうです。費用が高すぎる弁護士は怪しいと思ったほうが良いとか。
過去には、依頼を受けたあとで依頼主とケンカをするなどして弁護士を解任されるように仕向け、仕事をしないで高額な着手金を受け取っていた弁護士がいたとのことです。もちろん、この弁護士は、日本弁護士連合会から除名されたそうです。
どんなことにも「絶対」はありません。「絶対、勝てる」などと上手いことを言って、高額な着手金を払わせようとする弁護士には気をつけたいですね。
弁護士の費用や選び方などについて、さらに詳しく説明されている本が出版されています。弁護士が必要になる問題に巻き込まれる可能性は誰にでもあります。いざというときのために身につけておきたい知識です。
いい弁護士の選び方 上手な付き合い方
大坪 孝行
かかりつけ弁護士の見つけ方
木下慎也
まとめ
500万円の損害賠償請求の弁護士費用の目安は103万円。損害賠償請求に失敗した場合は、相談料と着手金の35万円は返してもらえないとなると、やはり気軽に依頼できる金額ではありませんね。
けれども、弁護士でなければ解決できない案件や弁護士に頼むことでスムーズに話が進む案件もあります。無知のせいで高額な弁護士報酬を払うことにならないように、費用の目安をしっかり覚えておきましょう。