セルカ(Sellca)は愛車買取オークションを円滑に進めるためにいくつかの禁止事項を設けています。出品者と購入者が顔を合わせることなく何百万円という取引をするわけですから、信義上絶対に守るべき手順があり、その手順を無視した場合にはペナルティが発生します。
セルカを利用する際には必ず知っておかなければならないことなので利用を検討している人はしっかりと覚えておきましょう。
出品する人に課せられるペナルティ
売買成約後の中止・解除
100,000円もしくは
成約金額の5%の高い方
売買成約後の中止や解除には、違約金として10万円または成約金額の5%の高い方が課せられます。落札金額ベースで考えると、200万円を超えると「落札金額×5%」、200万円未満なら一律「10万円」が違約金になるということです。仮に落札価格が300万円の場合、違約金は300万円×5%で15万円となります。
これは契約後に取引を取り消すことで落札者やセルカに生じる損失を補うための措置です。何のペナルティも設けてないとなると、オークションで競り合わせるだけ競り合わせた末に「やっぱやーめた!」という輩も出てきます。そういう環境ではバイヤーも安心してオークションに参加できません。オークションの存続自体が難しくなってくるでしょう。
成約後はキャンセルが難しくなるため、出品者は最低落札価格の設定など十分に検討しなければなりません。違約金発生となると出品者にも負担が大きいため、慎重な判断が重要です。
車両または書類引渡遅延
50,000 円
以降7日単位毎に
10,000 円加算
この違約金は落札車両や売買関連書類をあらかじめ決められた期日までに引き渡さなかった場合に発生します。車両はセルカもしくは落札者が指定する運送会社が車両を引き取りに来た際に引き渡す、書類は車両を引き渡す日、つまり、多くの場合は運送会社が車両を取りに来る日までに郵送でセルカに送付しておかなくてはなりません。ちなみに私の場合はゆうパックの封用を渡され、それに必要書類を入れて送るように指示されました。
このペナルティは事前に遅延する旨連絡した場合に限り、7日まで猶予してもらえます。
利用規約の違反の程度が著しいと認める場合
50,000円
セルカにはいくつかの禁止事項があります。「落札者と出品者が直接連絡を取り合う」「同一人物による複数のアカウント登録」「虚偽情報の登録」などですが、こうした行為が発覚した場合にはセルカの判断によって5万円の違約金が発生します。
規約違反によって取引の安全性や円滑な運営が損なわれることを防ぐために設けられている違約金であり、内容によっては更なる追加措置を取られることもあるので禁止事項にはくれぐれも違反しないように注意しましょう。
自動車税・軽自動車税の納付書を期日までに送付しなかった場合
2週間以内
50,000円
以降7日単位毎に
10,000円加算
3月成約の車両は自動車税・軽自動車税の納付書を期日までに提出しなければなりません。違反した場合は違約金として5万円が課され、2週間を過ぎると7日ごとに1万円が加算されます。この違約金は購入者への速やかな所有権移転を実行するために設けられている措置です。
車両状態に重大な変更が発生した際に連絡を怠った場合
50,000 円
オークションへの出品後に車両に重大な変更が生じた場合は速やかにセルカに連絡しなければなりません。事故などによる破損や故障は落札者の想定とは違った状態になってしまっているため早急に対応を取る必要があるためです。具体的にどのような対応になるのかは車両の状態を見てセルカが判断します。
落札する人(バイヤー側)に課せられるペナルティ
オークション入札後のキャンセル・契約解除
車両代金の7%もしくは
50,000円の高い方
バイヤーが入札後にキャンセルや契約解除を行った場合は違約金が発生します。これは、落札後に取引が取り消されることによる出品者やセルカへの影響を補うための措置であると同時にそういった行為を予防する目的もあると推察されます。落札後のキャンセルについては購入者側にも違約金の定めがありますが、バイヤー側の方により厳しめの違約金が課されることになっています。5万円か車両代金の7%、どちらか高い方ということですから、100万円で落札した車であっても7万円の違約金ということになります。
支払い遅延
延滞額に対して
年14.6%の遅延損害金
車両代金の支払いが期日内に完了しなかった場合、バイヤー側には年14.6%の遅延損害金が発生します。例えば200万円の支払いだった場合、200万円×14.6%=292,000円が遅延損害金になります。規約に記載はありませんが、普通はこれを日割り計算して損害金を計算することになると思われます。
強制成約解除
車両代金の7%もしくは
50,000円の高い方
車両の代金が支払われなかったり、車両引き取りの手続きが取られなかったりした場合に契約を解除されることがあり、違約金が発生します。
強制退会
100,000円
バイヤーが繰り返し違反を行い、オークションの安全性や信頼性を著しく損ねるとセルカが判断した場合、強制退会処分となり、10万円のペナルティが科されます。
禁止行為違反
100,000円
セルカの規約に定められた禁止行為に違反した場合、10万円のペナルティが科されます。たとえば、出品者や車両の旧名義人に直接連絡を取るなどの行為が該当します。
譲渡書類の再発行
紛失の場合
300,000円 + 実費
その他の場合
50,000円 + 実費
車検証や自動車税の納税証明書など、車両の所有権移転に必須の書類を紛失した場合には最大30万円のペナルティが発生します。このペナルティは、車両取引において書類の管理が非常に重要であるため、厳しく設定されています。
名義変更の遅延
50,000 円
以降7日単位毎に
10,000 円加算
名義変更手続きを期限内に完了しなかった場合には、5万円のペナルティが課されます。さらに問題が解決するまで7日ごとに1万円が追加されます。バイヤーは名義変更を迅速に行い、取引の安全性と円滑さを確保することが求められます。
税金未申告や税金支払い遅延
100,000円 + 実費
バイヤーが軽自動車税や自動車税の未申告、支払い遅延を行った場合にもペナルティが発生します。
違約金の支払い義務は消滅しない
セルカの利用規約では、
違約金の支払い義務は売買契約が不成立または解除となった場合でも消滅しないと定められています。要するに規約違反があれば、取引がどのような状況になろうともペナルティが発生するということです。オークションの落札価格にもう少し上乗せをしてもらおうと落札業者を調べて連絡を取ったりなどすれば確実に違約金が発生してきますので注意が必要です。