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エンキロのデメリット7選|契約前に必ず知っておくべきリスクと向かない人の条件

ENEOSが展開する走行距離払い型カーリース「エンキロ」は、「月額7,100円〜」という広告コピーで注目を集めているサービスです。しかし、この価格だけを見て契約すると、後から想定外のコストやリスクに直面する可能性があります。

本記事では、エンキロ特有のデメリットを7つに整理し、それぞれのリスクの実態と対策を解説します。「自分はエンキロに向いているのか」を判断する材料として、契約前に必ずご一読ください。

目次

【デメリット①】月額料金が固定されず、走るほど高くなる

エンキロ最大の特徴であり、同時に最大のデメリットが「月額料金の変動」です。一般的なカーリースの月額が毎月一定(例:ヤリス24,000円/月)なのに対し、エンキロは「月額基本料+(走行距離×距離料金単価)」で請求額が算出されます。

走行距離が増えた月は請求額が増加し、家計の支出が読めなくなります。毎日の通勤に使うなど、走行距離が安定して多いライフスタイルとは根本的に相性が悪いサービスです。

 

軽自動車は損益分岐点が月間わずか350km前後

特に注意が必要なのが軽自動車を選んだ場合です。N-BOXの距離単価は30円/km、タフトは28円/kmと、コンパクトカー(ヤリス18円/km)よりも高く設定されています。

車種 月額基本料 距離単価 一般定額相場(目安) 損益分岐点
N-BOX(ホンダ) 8,460円 30円/km 約19,000円 約352km/月
タフト(ダイハツ) 7,100円 28円/km 約19,000円 約428km/月
ヤリス(トヨタ) 11,020円 18円/km 約24,000円 約722km/月
ルーミー(トヨタ) 11,020円 19円/km 約24,000円 約683km/月

 

N-BOXの場合、月間352kmを超えた時点で一般的な定額リースより料金が高くなります。1日あたり約11kmの走行で達してしまう距離です。毎日の通勤・買い物に使う方は、知らないうちに損益分岐点を大幅に超えている可能性があります。

走行距離別の月額がいくらになるか詳しく試算したい方は、エンキロの料金シミュレーションで自分の走行距離で試算するをご覧ください。

 

【デメリット②】オープンエンド契約による「残価精算リスク」がある

エンキロは「オープンエンド方式」を採用しています。これは、契約満了時に「実際の車の査定額」と「契約時に設定した残価」の差額をユーザーが精算する仕組みです。

市場価格の下落や、ユーザー側の使い方(傷・汚れ・修復歴など)によって査定額が残価を下回った場合、追加の一括請求が発生します。

▶ 残価精算が発生する主なケース ・ボディの深い傷・凹み、塗装の剥がれ放置 ・車内の著しい汚損(ペットの毛・タバコ臭・焦げ跡) ・事故による修復歴(骨格部分の損傷) ・無許可のカスタマイズ(マフラー交換・車高調装着等) ・法定点検の未実施による損耗

 

エンキロには独自の「残価保証プラン」が用意されており、市場全体の相場下落に伴う差額はカバーされます。ただし、ユーザーの使い方に起因する価値の毀損(傷・汚損・改造など)は保証対象外で、原状回復費用が全額請求されます。

残価精算の仕組みや、リスクを下げる実践的な乗り方については、エンキロの残価精算リスクを抑える乗り方と対策で詳しく解説しています。

 

【デメリット③】中途解約は原則できない。規定損害金は高額

カーリースは、原則として契約期間中の解約が認められません。エンキロも例外ではなく、「規定損害金(中途解約金)」の一括払いが求められます。

規定損害金の計算式は「残りのリース料+設定残価+解約事務手数料±未経過費用」であり、残りの期間が長いほど請求額は高額になります。

さらに深刻なのが、交通事故や盗難・水没などで車が全損(修理不能)になったケースです。車を失ったにもかかわらず、同じ計算式で算出された中途解約金の支払い義務だけが残ります。この事態に備えるには、カーリース専用の任意保険(リースカー車両費用特約付き)への加入が事実上の必須条件となります。

一般的な車両保険では「中途解約金」を全額カバーできない

通常の車両保険は事故時点での「車の時価額」を上限に保険金が支払われます。しかし中途解約金は残りのリース料と残価を合算するため、常に時価額を上回ります。この差額はユーザーが自己負担することになり、場合によっては数十万〜数百万円の持ち出しが発生します。エンキロが提供する「エンキロくるまのリース保険」など、中途解約金と同額が支払われる特約付き保険への加入を検討してください。

 

【デメリット④】メンテナンス費用は月額基本料に含まれていない

エンキロの月額基本料に含まれているのは、車両代金・自動車税・重量税・自賠責保険・登録諸費用・通信デバイス通信料のみです。

車を安全に使い続けるために必要な「車検代」「法定点検費用」「エンジンオイル交換」「ワイパーゴム交換」などは、すべて別途費用が発生します。

メンテパック名 主な内容 適合する利用方針
基本パック(標準) 基本料金に含まれる税金・諸費用のみ 整備をすべて自己手配したい方
車検パック 上記+車検代 車検費用だけを平準化したい方
ライトメンテパック 車検+法定12ヶ月点検+オイル・ワイパー(各年1回) 最低限の法定整備をプロに任せたい方
フルメンテパック 上記+6ヶ月点検+オイル交換年2回 残価リスクを完全に排除したい方

 

残価保証プランを適用させるためには「正規ディーラー等での法定点検の実施記録」が必要条件となっています。そのため、残価リスクをヘッジしたい方は実質的に「ライトメンテパック」以上の付帯が推奨されます。フルメンテパックを選ぶと月額5,000〜10,000円程度の加算が見込まれます。

 

【デメリット⑤】任意保険は自分で手配する必要がある

KINTOのような「任意保険コミコミ型」とは異なり、エンキロの基本料金に任意保険は含まれていません。ユーザーが自ら任意保険を選択・契約する必要があります。

前述の通り、カーリース専用の車両特約(リースカー車両費用特約)が付帯された保険を選ばないと、全損事故時に中途解約金の一部を自己負担するリスクがあります。一方で、等級が高い(割引率が高い)ベテランドライバーにとっては、保険を自己手配できることが逆にメリットになります。

 

【デメリット⑥】初期費用・隠れたコストで表示月額の4倍以上になることも

「月額11,020円〜(ヤリス)」という広告の数字は、距離料金・メンテナンス費・任意保険料を一切含まない最低限の基本料です。これらを加えると、実際の月間総維持費(TCO)は大きく膨らみます。

費用項目 月額換算目安 備考
①エンキロ月額基本料 11,020円 ヤリスの固定料金(税込)
②距離料金(月500km走行) 9,000円 18円/km×500km
③メンテナンスパック 約5,000円 ライトメンテパック相当
④任意保険料(自己手配) 約8,000円 リース専用特約付き・等級により変動
⑤駐車場代 約10,000円 全国平均的な目安
⑥ガソリン代 約4,331円 500km÷20.2km/L×175円/L
真の月間総維持費(TCO) 約47,351円 広告価格の約4.3倍

 

駐車場代・ガソリン代はどのカーリースでも発生するコストですが、メンテナンスと任意保険が別枠になっている点はエンキロ特有の構造です。資金計画を立てる際は、広告の基本料ではなくTCO全体で家計への影響を評価してください。

 

【デメリット⑦】定額制リースとの比較で「安心感」の差が出る

エンキロは「リスクと管理責任をユーザーが担う代わりに、基本料を極限まで低く抑える」設計のサービスです。残価リスク・走行距離変動リスク・保険・整備の管理責任という3つをすべてユーザー側が負います。

対照的に、KINTOなどのクローズドエンド型完全定額リースは月額が高い分、残価リスク・事故リスク・メンテナンス費用をリース会社が引き受けてくれます。「毎月の支出を完全に固定したい」「精算リスクをゼロにしたい」という方は、定額制リースが向いています。

距離払いと定額制の違いをより詳しく比較したい方は、カーリース比較:距離払いと定額制はどちらが得かもあわせてご確認ください。

 

エンキロが向かない人・向いている人

向かない人の条件

  • 月間走行距離が700km以上になる見込みの人(毎日通勤利用など)
  • 毎月の引き落とし額が変動することにストレスを感じる人
  • 車内での飲食・喫煙、ペットの同乗が多く、車の管理に無頓着な人
  • 任意保険の選び方や、リースカー専用特約の意味を理解せずに加入したい人
  • 中途解約リスクに備える資金的余裕がない人

 

向いている人の条件

  • 月間走行距離が確実に300km未満に収まる超低走行層(週末のみの近距離使用など)
  • 長期出張や季節的な理由で「まったく乗らない月」がある人
  • 任意保険の等級が高く(17〜20等級)、保険料を安く抑えられる人
  • 傷・汚損に気を使い、定期点検を欠かさず行う自己管理ができる人
  • 市場価値が落ちにくい車種(ヴォクシー・ランクルなど)を戦略的に選べる人

 

まとめ:エンキロのデメリットは「情報を持つ人」には対策できる

エンキロのデメリットは、「走行距離の変動による料金インフレ」「オープンエンド残価精算」「中途解約金」「メンテ・保険の別途コスト」の4点に集約されます。

これらはすべて、「自分の走行距離を正確に把握し、専用保険に加入し、車を丁寧に管理できる人」であれば事前に対策できるリスクです。逆に言えば、エンキロは「情報と自己管理能力を持った超低走行ユーザー」のためのサービスです。

「自分は本当にエンキロに向いているのか」を判断するために、まずは自分の月間走行距離を1〜2ヶ月記録してみることを強くおすすめします。

 

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