2017年3月13日記
サウジアラビアのサルマン国王が来日しましたね。
1000人を超える随行員を従えての来日だそうです。宿泊先は公表されてはいませんが、テレビ報道などを見る限り、帝国ホテル東京で間違いないみたいですね。ツイッターでも帝国ホテルにサウジアラビアの旗が掲揚されているとの投稿もあります。
帝国ホテルにサウジアラビア国王の旗
1200人泊まる😊✨ pic.twitter.com/UjEetA4cYX— x7.yuichan (@yuichanm) 2017年3月12日
ただし随行員ともなると人数が人数ですから全員が一つのホテルに宿泊しているとは限りません。他のホテルにも分散している可能性が少なくないですね。もちろん、サルマン国王も帝国ホテルに宿泊しているかどうかは定かではありません。
サルマン国王が飛行機から降り立つ場面もテレビでもたくさん流れていますが、あのタラップも専用のものでエスカレーター式になっているそうです。
朝日新聞デジタルより
国王が81歳と高齢であるために身体への負担を考慮してサウジアラビアから持ち込まれたタラップなのだとか。
また、食事もサウジからシェフを連れてきていて随行してきた人たちのためにサウジアラビア料理を作るのだそうです。どこまでも自国仕様なんですね。
ちなみに今回の来日では、ベンツなどの高級ハイヤーが400台も手配されているそうです。12時間で10万円だそうで、これだけで滞在中1億2000万円、ホテルの宿泊費用も試算すると1億8000万円はかかるそうで、これだけでも3億円です。さらに滞在中のお金の使いっぷりも半端ないようですからこれから3日間のサルマン特需には注目ですね。
そういえば昨年、どこぞの都知事が出張にお金を使いすぎていると叩かれましたが、国が違えばこうも扱いが違うのかって感じで笑えてきます。
そんなサウジアラビア王族のお金持ちっぷりについては以下にまとめてあります。
2015年7月15日記
サウジアラビアのサルマン国王がバカンス滞在先であるフランスで物議を醸しています。
サウジアラビアのサルマン国王が、夏季休暇でフランス南部バロリスの別荘に滞在し、仏当局が警備上の理由で別荘に面した海岸約１キロ・メートルを立ち入り禁止とした。
付近住民らは「ビーチの私物化」と訴え、約１０万人の署名を集めて抗議する騒ぎとなっている。
ＡＦＰ通信などによると、国王は２５日に南仏に到着。約３週間、エレベーターで海岸に下りることができる別荘で過ごす予定とされる。側近ら約１０００人も同行しており、近くのホテルなどに宿泊。ホテルやレストラン業界などは滞在を歓迎している。
読売オンラインより
TBSの『ひるおび！』によると、今の時期、サウジアラビアは気温が50度を超えるそうで、サルマン国王に限らず、サウジアラビアに住む多くの人は今の時期は海外でバカンスを楽しむのだそうです。
そのサルマン国王の別荘はこんな感じです。
TBSひるおび！より
産経ニュースより
画像で見るとさほど大きさがわかりませんが、この別荘は敷地の幅がなんと1kmもあるそうです。
この大きな別荘には約300人が滞在するということで、かなりの規模の別荘だということがわかります。ちなみに、サルマン国王は、別荘周辺の山や建物など20ヘクタールを所有しているんだそうです。東京ドーム4個分です。東京ドームとその横にある後楽園、東京ドームホテルを全部合わせたくらいになります。
側近たちのホテル滞在費だけで7億3500万円！
そんなサルマン国王のバカンスですから、滞在費も莫大です。
お供する側近はなんと1000人。
国王ですから"お供する人"が多いのはわかりますが、それにしても桁はずれの多さです。テレビ朝日のモーニングバードによると、手配されたハイヤーは400台にものぼります。アメリカの大統領でもこんなには連れてこないでしょう。
テレビ朝日モーニングバードより
しかも、
国を離れているときに何が起きても政治をその場で機能させるため大臣もつれていく
TBSひるおび！より
ということで、やることが徹底しています。
大臣まで連れていってしまってサウジアラビアの方は大丈夫かと思ってしまいますが、国の方は皇太子が切り盛りすることになっているそうです。
そんな国王は、バカンス中何をするのかといえば、
セミの声を聞きながらお昼寝テレビ朝日モーニングバードより
なのだそうです。
側近1000人のうち、300人程度が上記の別荘に宿泊しますが、その他の700人は地元カンヌにある4つ星や5つ星の高級ホテルに宿泊するそうです。そのため高級ホテルはどこも満室です。
ちなみに、これらのホテルの宿泊費用は推定で1泊5万円。ということは、
5万円×21日間×700人＝7億3500万円
ホテル費用だけで7億3500万円の滞在費になります。しかも、彼らは買い物もしますしレジャーも楽しむわけですから地元に与える経済効果は莫大です。ゆえに、地元の観光関係の仕事をする人たちは歓迎しているわけです。
実際、『ひるおび！』や『モーニングバード』では、地元で商売されている人たちから聞かれる"お金持ちエピソード"が紹介されていました。
『値札も見ないでお金を使う』
『1日1万5000本の蘭の注文がある』
花は毎日別荘やホテルに飾るために注文するそうです。サウジアラビアでは花は大変貴重なもので、それをふんだんに飾るというのは彼らにとっては贅の極みといえるのかもしれません。
『ひるおび！』の解説者の方も、
『宝石店での買い物も「これが欲しい」というのではなく、「ここからここまで売ってくれ」といった買い方をする』
といった逸話を紹介されていました。お店にしてみたらまさに最高の上得意といえるでしょう。
こんなサルマン国王一行が3週間に使うお金はなんと6800億円。
一日325億円、1000人で割ると一人当たり1日3000万ということになります。
テレビ朝日モーニングバードより
でもちょっとそこまで使うには無理がありそうですね。モーニングバードで紹介されてはいましたが、真偽のほどは確かではありません。
とはいえ、呆れるほどのお金の使い方をしますから、別荘の前には職を求める失業者や王子目当てのモデルさんがうろうろと徘徊しているという話でした。サウジアラビアは一夫多妻が認められていますから、気に入ってさえもらえれば王族入りも夢ではないわけです。
そしてバカンスの最後にはお金をばらまくそうです。
別荘近隣に居る人や世話をしてくれた人たちにお金や貴金属などを記念品として進呈するのだそうです。とにかく徹底的にお金持ちです。
問題は警備体制
しかし、これだけのお金を落としていってくれるサルマン国王一行であっても、存在が大きすぎるがゆえに地元から反発を買っています。
⇒ホテルに面したビーチがあるがビーチも立ち入り禁止
⇒地元の人はそこで泳げなくなる
海上は沿岸警備隊がしっかりと警備
⇒300m沖まで警備が厳重
地元のトンネル封鎖
ビーチに直通のエレベーターを特別に設置
⇒3週間限定稼働でその後は解体
反発の根本は国王というよりも地元警察の警備体勢にあるように思いますが、地元の人にとっては不便この上ない規制が敷かれることで12万人の抗議署名が集まっているそうです。さらに地元の政治家のこんなコメントも紹介されていました。
地元議員
『全てカネで解決できるわけではない』
『公共の海岸は買えるものではない』TBSひるおび！より
それにしても、国王がここまでの財力を持つサウジアラビアという国はどんな国なんでしょうか？
サウジアラビアとは？
サウジアラビアとは、
『サウード家が支配するアラビアの国』
という意味なんだそうです。サウード家というのは国王の一族です。国名に支配者の名を冠しているのはこのサウジアラビアとヨルダンくらいで、このことから言っても一般的な国家観を当てはめるのは難しいと言われています。
サウジアラビアにはイスラム教の聖地であるメッカがあることで有名ですが、首都はリヤドというところになります。
リヤドは現在でこそ人口が500万人を超える都市になっているものの、100年ほど前にはまだ地元の部族が細々と暮らす小さな村だったそうです。リヤドに限らず、この地方は砂漠のオアシスを生活拠点にした部族が地道に生きていた場所でした。
それが大量の油田があることがわかって以降、状況が一変します。莫大なオイルマネーが国を潤し、王族は世界でも有数のお金持ち一族になったのです。
世界最大の産油国
1位 サウジアラビア
2位 ロシア
3位 アメリカ日本の原油輸入量
1位 サウジアラビア
2位 アラブ首長国連邦（UAE）
3位 カタールTBSひるおび！より
ちなみに、産油量を日本円に換算すると、
1時間28億円
1分間4800万円
1秒間80万円
となるそうです。1時間ごとに28億円のお金が湧き出ているわけですから国としても非常にお金持ちです。そして、サウジアラビアからは、日本も大量の原油を輸入しています。その額なんと1日に82億円。
テレビ朝日モーニングバードより
アラブの大富豪 (新潮新書)
サウジアラビアの女性は厳しい戒律のために外出がままならない。そのため、王族や豪商の奥様方は自宅に宝石や最新のパリコレを運ばせ、仲間同士の屋内ファッションショーで憂さを晴らしているのである。
彼女たちはアバヤと呼ばれる黒いベールで顔も手足も多い、夫と父親以外は決して素顔を見せないが、女同士になってアバヤを脱ぐとその下は目も覚める派手なファッションに身を包んでいるそうである。
「アラブの大富豪 (新潮新書)
サウジアラビアの場合は一般の国民全員が裕福というわけではないという話もありますが、統計的に見ると、平均月収は50万円を超えています。
日本の平均月収は30万円程度とのことですから1.5倍以上の差があります。さらに、サウジアラビアでは所得税や住民税はありませんし、学校、病院も無料です。所得差は歴然としていると言えます。
王族や王族関係者ともなると一気にお金持ちの率が増えます。高級車を乗り回し、巨大な邸宅を構え、トイレでも６畳くらいの広さがあり、床は一面大理石なのだそうです。
サウジ王子の中で一番リッチなのはアルワリード王子
アラブ諸国では一夫多妻が認められていますから、王族の男性だと奥さんの数が数十人ということもあります。ましてやその子供となると人数は膨大です。一説によると、王族の数がどのくらいになるのかは当事者である王族の人たちも把握してないと言われています。
しかし、それだけ大勢の王族がいても、莫大なオイルマネーによって彼らはぜいたくな暮らしを満喫できてしまうのです。そして、その中でも特にお金持ちなのがアルワリード王子です。
TBSひるおび！より
この方は、アメリカの経済雑誌『フォーブス』の億万長者ランキングであのビルゲイツに次ぐ2位にランクされたこともある世界的な富豪です。
"アラブの王子様"と聞くと、オイルマネーで財を築いたと思われがちですが、実際にはオイルマネーはほんのきっかけにすぎず、彼は投資によって莫大な資産を築き上げています。事実、業種区分では彼は「投資業」に分類されていますし、あの"投資の神様"ウォーレンバフェットとも親交があるそうです。アメリカのシティグループの個人最大の株主、フォーシーズンズホテルグループのオーナーといった経歴を持ち、今現在もアメリカを中心とした多数の超優良企業へ投資を行っている大投資家です。
お金の使いっぷりも半端ありません。
TBSひるおび！より
ちなみに、スワロフスキーをちりばめたベンツとはこんなベンツです。
naverまとめより
他にも、彼のお金持ちっぷりを表すスケールの大きな話がニュースとしていろいろ伝えられています。
サウジアラビアの富豪で投資家のアルワリード・ビン・タラール王子は１日、個人資産３２０億ドル（約３兆９５００億円）の全額を、段階的に慈善事業に寄付する方針を明らかにした。
資金は自身の名を冠した慈善団体を通じ、医療関連や女性の権利向上などの分野に分配されるという。
ロイターより
アルワリード王子は２０１１年、自身の投資会社であるキングダム・ホールディングと共同でツイッターに３億ドル出資した。
ロイターより
ＪＤドット・コムは以前は３６０バイの名で知られ、過去半年間にカナダのオンタリオ州教職員年金基金のほか、サウジアラビアの富豪アルワリード・ビン・タラール王子の投資会社であるキングダム・ホールディング などから２２億３０００万ドルの資金を調達している。
ロイターより
サウジアラビアのアルワリード王子は１７日、実現すれば世界最高層となる高さ１マイル（１．６キロメートル）のビル建設を計画していると述べ、候補地として上海、モスクワ、ロンドン、ニューヨークなどの名前を挙げた。
王子はプロジェクトのパートナーとしてドバイ最大の不動産開発会社と手を組み、現在「１マイルタワー」建設の実現性について両者で協議していることを明かした。
一方で王子は、いつ頃の落成を目指すのか、また資金計画などは明かさなかった。
現在、世界で最も高い建造物はドバイの「ブルジュ・ハリファ」（８２８メートル）。「１マイルタワー」が実現すればブルジュ・ハリファの約２倍、東京スカイツリー（６３４メートル）の約２．５倍に相当する。
ロイターより
世界一流の名門銀行シティバンクは浮沈の瀬戸際に立たされた。この時まさに「白馬の騎士（ホワイトナイト）」として登場したのがアルワリード王子なのである。彼は6億ドルという巨額の資金を提供し、見返りにシティバンクの株5％を取得した。
「アラブの大富豪 (新潮新書)
アルワリード王子の個人資産としてリヤドの豪邸、総二階建てのエアバス最新鋭大型旅客機A380、大型ヨットなど約2500億円がある。
「アラブの大富豪 (新潮新書)
4万3000平方メートルの敷地内には屋内プールと屋外プール、45名収容のミニシアター、テニスコート、ボウリング場などがあり、建物の部屋数は300以上、エレベータ12基、テレビ500台、電話機400台が備えられている。厨房では一度に1000人の食事を作ることができる。
「アラブの大富豪 (新潮新書)
ちなみに、自家用ジェットはジャンボ機を約120億円かけて改装しているとモーニングバードで紹介されていました。
もう、一般庶民では想像すらできないくらいのお金持ちだといえるでしょう。
国王ともなるとそれ以上という話も
アルワリード王子が世界的な大富豪であることは間違いありませんが、アラブの大富豪たちの中に入ると、特別にお金持ちというわけではないという見方もあります。
というのは世界的な事業展開で資産が比較的ガラス張りなアルワリード王子とは異なり、アラブ諸国の王族たちは国家の財布も個人の財布も区別がつきません。外部からは誰がどの程度の資産を持っているのかはうかがい知ることできないのです。
事実、サウジアラビアの王族の中には、アルワリード王子以上に贅沢な暮らしをしている王族は何人もいると言われています。フォーブス誌のお金持ちランキングにしても明らかにお金持ちなのにランクインしてない大富豪もいるとのことです。外部からしか資産を評価してないため、明らかにされてなければ表には出てこないわけです。
アラビア随一のゼネコンのビンラディン一族の名前が見えない。二十数人の息子の一人であるオサマビンラディンが父親から相続した財産が3億ドルと言われているから、一族の財産は今では100億ドルを下回らないであろう。
またトヨタ自動車の総代理店をしているALJ社のオーナーなども間違いなくビリオネアである。「アラブの大富豪 (新潮新書)
このように、アラブ諸国で財を築いた人たちはそこ知れぬ財力を持っています。その気になればビーチの一つや二つ、いとも簡単に買えてしまうわけですから、サルマン国王の今回の騒動も国王にしてみたら取るに足らない小さなことなのかもしれません。。。
バカンスの最後にはお金をばらまくのが恒例というモーニングバードの話が本当であれば、もしかしたら、引き上げる際に地元住民にお金をたくさん配ったりするかもしれませんね。