『ごめん!悪いんだけどお金貸してもらえない?』
知人からこのように借金の依頼をされたらどうしますか?
基本的なこととしてほとんどの人に共通して言えるのは、誰もお金は貸したくないということです。せっかく手元にあるお金も貸してしまえば返ってくるかどうかわかりません。貸すべきか否か、貸したとしてそのお金は本当に返ってくるのか、いや、断ったら相手との関係はどうなるのか、いろんなことが気にかかります。
しかし、貸したにせよ、貸さなかったにせよ、何がどう転ぶかは誰にもわかりません。誰にもわからないことであれこれ一人で悩んでも、明確な結論はきっと出せません。それならば、他の人はこういう場合にどう考えるのかを参考に自分なりの考え方を定めるのが一番ではないでしょうか。他人の考え方を参考に、自分の価値観に沿って出した結論であれば、どんな結果になってもそれなりの納得ができるからです。
世の中の人はお金の貸し借りをどう思っているのか?
今回、ネットや書籍などを参考に、知人からお金を貸してと言われた際の対応や考え方についていろいろと調べてみました。実にたくさんの人がいろいろな視点で意見を述べていましたが、大体みなさん同じような内容のことを言っています。ここではその各種意見をまとめてご紹介します。
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お金を貸すと思わない
『知人、友達にお金を貸す際は貸すと思ってはいけない。あげると思え。』とよく言われます。ネットの相談サイトでもやはり同じような考え方を書き込みしている人がたくさんいます。
借金の無心をしてくる人には、二つのパターンが考えられます。家族を含めて金銭的に頼れる人が本当にいなくて困っている場合と、お金や人付き合いにルーズでそれほど深く考えずに借金を申し込んでくる場合です。
頼れる人がいない人の場合、相当に困って切羽詰っているはずです。お金を貸してあげても、完全に赤字だった家計がギリギリにプラスマイナスゼロに戻る程度のことでしょうから、返済できるかはかなり疑問です。一方、ルーズな人の場合はそもそもお金の管理を軽く見ていますからやはり返ってくる可能性はかなり低いでしょう。
つまり、どのみち返済は見込めないと考えるべきなのです。それでも貸すならば、あげると割り切ることが肝要だということです。
貸す結論の前に必ず会う
今はメールがありますので『お金貸して!』という頼みごともメールやLINEで気軽にしてくる人もいます。もし、そういうケースで『貸してもいいかな』と思っていても、OKを伝える前に必ず会って理由や返済の目途について確認するようにしましょう。"お金の貸し借りは気軽にできることではない"と構えた姿勢を見せることが重要です。そうしないと、二度、三度とお金を貸してと言われるようになります。安請け合いは禁物です。
借用書を取る
ある程度の金額以上になる場合は、借用書を取るべきと考える人も多くいます。上記の『あげたと思って貸す』とはある意味反対の考え方といえます。貸すのであれば返済もしっかりしてもらう、返済しないなら法的手段も辞さないというこちらの決意を借用書を取ることで伝えるわけです。
名前だけでも第三者を登場させておく
例えば、『夫(妻)に相談してみる』『両親に相談してみる』といった具合に、自分サイドの誰か第三者を早い段階で会話の中に登場させておくと、貸すにせよ断るにせよ、後々上手に立ち回ることが可能です。
再度の無心に備える
一旦貸してしまうと、返済してくれてもその後また借金の無心をしてくるケースが結構あるようです。中にはろくに返済すらしないのにまた貸してほしいと図々しいお願いをしてくるケースも。
お金を貸すのであれば、こうしたことが起こりうると覚悟を決めなければなりません。そしてそうならないためにはどう立ち回るのが良いのか、そうなったらどう対応するのか、心づもりだけでもしておくと良いでしょう。
距離を置く覚悟を決める
お金の無心をされた段階でその人とは距離をおこうと決意する人は少なくありません。そもそも、なぜ家族ではなく他人である自分なのか、この部分で納得できないという人が多く、中には借金の無心は友達づきあいをするうえでのマナー違反だと考える人もいます。お金の貸し借りは友情を壊しかねないということを大人であれば知っているはずです。にもかかわらず、あえてお金を貸してほしいと言ってくるということは、余程の事情があるか、友情が壊れるリスクに対してさほど配慮をしてないかのどちらかです。そして、どちらにしても返済が滞る可能性、関係がギクシャクする可能性がかなり高い。なので貸さないし、距離も置くということです。
もっと身近な人に相談するよう促す
家族がある人がほとんどのはずですから、旦那さん、奥さん、親、兄弟などに相談するよう促すということも必要かもしれません。本来であれば、お金の問題というのは家族・身内で何とかすべきことであって、どんなに親しくても他人を頼るというのは筋が違うはずです。思考ルートを本筋に戻して再考を促すべきと多くの人が考えます。
お金は貸さないが支援をする
お金を貸すと後々トラブルになりがちですが、たとえば、自宅に招いて一定期間食事をごちそうするとか、お米など食材を分けてあげるとか、場合によっては下宿(居候)させてあげるとか、そういった生活に対する支援をするという方も少数ですがいらっしゃいます。生活にかかる費用は広範多岐にわたりますが、その中でも大きな部分を占めてくるのが食費や住居費、お子さんがいらっしゃる場合は服などもバカになりません。そうした費用をお金ではなくモノで支援するという考え方です。
あるいは、時間を支援するということも有効かもしれません。たとえばお子さんがいらっしゃるのであれば、保育園の送迎を代わってあげるなどです。時間的な余裕があれば、そこの時間を労働時間に変えてお金を稼ぐこともできるかもしれません。
以上、貸す場合、貸さない場合の考え方や対応を見てきました。友達にお金を貸してと言ってくる人はちょっと普通の人とは感覚が違うんだという認識をする人が多いのですが、中にはごくごく普通の人が本当にどうにもならない状況に困り果てて頼ってくる場合もあります。
このあたりの見極めはなかなか難しいですし、本当に困っているとしても関わることで後々面倒な思いをすることもあり得ますが、お金だけに限らず幅広い視点で見れば何か協力できることがあるかもしれません。
お金に困るということは収入と支出のバランスが崩れているわけですから、収入を増やすか支出を減らすかどちらかしかありません。収入を増やすアイデア、支出を減らすアイデアを出してあげるなどのやり取りができれば喜ばれることもあります。逆に、そうしたアドバイスに耳を傾けてくれないようなつきあいであれば、大事なお金は貸すべきではないのかもしれません。
知人からの借金申し入れの断わり方
インターネットユーザーを対象に、
『もしお金を貸してほしいと言われて断りたい場合、あなたならどうしますか?』
というアンケートを実施しましたのでご紹介します。
断わりたいのはヤマヤマだけど、どのように断ったらよいかわからないという人は参考になさってください。
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貸し借りはしない主義だと断る
「自分の親戚にお金の貸し借りで大変な目にあった人がいるので、申し訳ないが、誰と限らず人とお金の貸し借りはしないようにしている」と伝えます。トラウマだったり、経験談を出して、かつその人に限らず誰にでも同様の対応をしていると言えば、断っても後腐れないと思います。
「お金の貸し借りは人間関係の破綻につながる。あなたは大事な友人だから、これからも良いお付き合いを続けていきたい。お金以外のことで出来る限りサポートするよ」とか言って、自分に対して悪い印象をもたれないように気をつけます。
逆恨みされたら怖いからです。
お金の貸し借りはしない主義と答えます。どんなに親しい間柄でも、お金のやり取りをすると関係がぎくしゃくします。また、根本的にお金に対して誠実な方と良好な関係を築きたいと伝えれば、相手も冷静になるのではないでしょうか?
家族の反対を理由にする
生活費、お金の管理は主人がやっているので、主人に相談しないといけないが、貸し借りが嫌いな人だし、今、生活費に余裕がないので怒られるだけで、駄目だと思う。と答えます。子供の養育費、親への仕送りなど大変で、私も無理して働いている説明を付け加えて話し、自分もお金に実は困っていることをアピールします。
嫁がお金を管理している。私はお小遣いも貰えていない状態と答えます。
お小遣いさえ無い人と分かれば、お金を借りる事も出来ない事は分かると思います。また、自分でお金を管理していないのであれば、お金を引き出す事も出来ません。
こんな時は家族を理由にするのが一番。例えば、「夫が家計を管理していて、自由に使えるお金が少ない」「子どもの教育費捻出のために、毎日お弁当持参で出勤している」など、具体的に説明するのがポイントです。
親戚が借金をして夜逃げをしました。親もその後始末でとても苦労したので、以来我が家では借金はしない貸さないかかわらないが家訓になっています。自分の意志ではなく家訓だからというのは断りやすいのではないでしょうか。
自分としては貸してあげたいけれど、主人に内緒でお金を貸すなんてできないし、ケチな性格だから、相談してもきっとダメって言われると思う、と言う。
夫のせいにすることで、貸さなくても友人関係にひびが入らない。
大きな出費を控えているのでと断る
親の介護のために必死で毎日節約してお金を貯めているので、貸す事は出来ません。自分を子供の頃から大切に育ててくれた親の老後を幸せな物にしてあげたいといった事をずっと考えて生きて来たから、あなたも早くお金を貯めて親孝行してあげて下さいと言って断るようにします。
この断り方だったら、相手も安易に借金を作らなくなるのではないでしょうか。
今月と来月で結婚式立て続けに入ってるから、出費がでかいんだ。だから、本当に悪いんだけどお金貸してあげられる余裕全然ないんだわ。結婚式って最低でも3万円位は包まないといけないから、今食事もすんごい節約しててひもじいんだ。
もうすぐ結婚式を開くので、お金を貸してしまうと結婚資金がなくなるから貸すことはできないと断ります。結婚といえば人生の門出です。そんな幸せを邪魔してまでお金を借りようとは、友人知人であればさすがに思わないはずです。
実家の親がけがをして寝たきりになり、老人ホームに入ることになった。
これから介護費用がかさみ、いつまで続くか分からず、先のめどというものがないから、余裕のあるお金はない、と言う。
友人の情に訴えることが出来るし、仕方ないと思ってもらえる。
自分もお金がなくて困っていると断る
今はお金が少ないため貸す事が出来ない。誰かに貸すだけの余裕が無いために自分の生活も苦しいと答えます。相手はお互いに苦しい思いをしている、お金を貸す余裕が無いだけ経済的に危険な状態と分かれば断る必要もなく引き下がると思います。
自分も人からお金を借りないといけない状況で、毎日やりくりをしながらやっと生活が出来ているんだと話します。相手と同じように自分も辛い状況だと話すことで、お金は用意できないことをアピールします。今が苦しいと伝えます。
この前、パチンコで大金を使ってしまったので貸す事が出来ないと答えます。
相手は、この前まではお金があったが、最近、お金が無くなった事を理解すると借りる事を諦めると思います。給料日の後にも使える言い訳と思います。
「貸してあげたいんだけど、うちも旦那の給料がカットになったりして、毎月カツカツなんだ。ごめんね。」と言って断ります。事実でもあるし、お金がないということをはっきりと示していれば、この先もお金を貸してと言ってくることはないかなぁと思ったので。
お金を貸してくれと言われて断る場合、私は基本的に「余裕がない」ということを伝えて断ることが多いです。相手はさすがにこちらの経済力までは知らないわけですから嘘か本当かは有耶無耶にできますし、余裕がないと強調することで相手に借りることは無謀だと思わせることで手を引いてもらいやすくなると考えるからです。
「お金があったら貸してあげたいんだけど、私も余裕がなくてクレジットカードでお金を借りようかと思ってるんだ…」と言って、自分もお金がないというアピールをします。金の切れ目が縁の切れ目という言葉もあるので、いくら仲が良い人でもお金を貸したくはありません。
生活費を稼ぐだけで精一杯だよといいます。貯金もないので、無いお金は貸すことが出来ません。あえてお金持ちではないふりをするのです。お金持ちだという印象を周囲に与えているからそのような事を言われるのです。
自分自身も親や友達などに借金して、今日は友達に会っているくらいお金が無いんだという事を言えば、同じ境遇なので、相手も、「この子からお金を借りるのは無駄だな、借りちゃいけないな」と思ってくれるので、お金を貸さずに済みます。
「自分も生活が苦しいので貸すことはできない。実家の親に仕送りもしているので貸せる状況にない」と答えると思います。私くらいの年代(40代)ならこういうことは十分考えらえるので、仕方がないと諦めてもらえるのではないかと思います。
自宅のローンがあってその支払が大変だと言います。他人にお金をかしている余裕など無く、逆にお金を貸してほしいといえば相手も引き下がるしかないのです。そして、お金があるという自慢をしてはいけないということです。お金がないといつも言う事が大切です。
欲しいものがあるからお金を貸すことが出来ないとか、貯金をしているなどと言ってはいけません。お金自体が無いということをはっきり言うべきです。生活費だけで精一杯だよと言えばそれ以上はお金を貸して欲しいと言いません。
マイホームや車のローンや、子供の学費で奨学金を借りてるほどで、うちの家もお金がなく、ちょうど主人と、銀行にお金を借りる相談をしているところで、貸せる余裕はないと話す。
リアル感があり、ほんとうにお金がないと思ってくれそう。
「申し訳ないが、毎月の生活費を出すのでいっぱいいっぱいで、貸せるほどの余裕が自分にはない」と伝えます。借りようとする人もその人に生活を削ってまで自分にお金を貸してくれとはさすがに図々しくて頼めないと思います。
競馬でしくじってしまって、今お金がすっからかんなんだ、お金があれば貸すことができたのに申し訳ないと言って断ります。お金があったら貸したという雰囲気を出して、お金がない状況だということを相手に伝えます。さすがにお金がない相手から借りようとは思わないと思います。
給料日前でお金がないし、お給料が入ったとしても自分の生活で手一杯で君にお金を貸せる余裕がないんだよね、と答えます。いかに自分が薄給で働いているかを説明すれば、こいつにはもう頼らないでおこうと思わせることが出来るのでいつも使っています。
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貸し借りでのトラブル経験を理由に断る
別の友人にお金を貸していること、なかなか返してもらえなくて悩んでいる、申し訳ないが今はお金がないと断ります。別の友人に貸しているという話で、私は冷たい人間ではないと思われると思いますし、今お金がない理由にも納得してもらえると思います。
以前お金の貸し借りで人間関係のいざこざになったことがあって、もうそれからは一切貸さないことにしてるから!ごめんね!って言えばなんか誠実な感情が伝わるし、相手も納得してくれると思います。その人との友情も保てると思います。
本当に必要か再考を促す
なぜ必要なのか、どのような方法で返済を行うのか、細かく問い詰めます。相手に、こいつからお金を借りるのは面倒だと思わせるのが狙いです。そして、お金を借りる以外に他に方法がないのかもう一度よく考えてもらいます。
というわけで知人からの借金要請に対する心構えや断り方などをいろいろとご紹介しました。