消費者金融の業界団体が、消費者金融などから借り入れをした人にアンケート調査を実施したところ、消費者金融を選んだ一番の理由は
『審査が早いから』
というものだったそうです。
誰しもが借金はいやなものです。
ましてや消費者金融などは、最後の選択肢と考えている人が多いわけで、基本的にはできるだけ利用したくないはずです。
にもかかわらず利用するということは、やはり緊急性の高い資金需要が発生したからと推測できます。
借りたくはないんだけど、急ぎなのでとりあえず・・・
というところでしょうか。
消費者金融は、銀行などが行う融資の隙間を覆うような形で融資対象を広げてきました。
銀行がじっくりしっかりした融資の審査を行うなら、消費者金融はとにかくスピーディに審査を行うことで時間的な有利性を確立してきたわけです。
個人向けの融資は以前は非常にハードルが高いものでした。
人並み以上の収入、人がうらやむ勤務先、借金の肩代わりに十分なりえる資産、幅広い人脈などなど、いわゆる社会のエリート層に絞って展開されたのが最初です。
つまり、本当にお金が必要になる庶民には全く縁がないものでした。
しかし、庶民にとってお金が必要になるのは常に急を要するときです。
×思わぬ借金の肩代わりをする羽目になった
×急なケガや病いで病院代が必要になった
×家業の業績が悪くなって仕入れ代金が払えない
ギリギリで生活しているからこそ、ちょっとの緊急事態で途端に経済状況が悪化してしまうわけです。
そうした急な資金需要に応えるには銀行では悠長すぎたため、消費者金融がつけ入る大きな隙間があり、担保不要、保証人不要、最短即日融資が可能という、今のスタイルが出来上がりました。
担保も保証人もいらない。
さらに審査はその日のうちに完結させるなんて、銀行の常識ではありえないことだったはずです。
しかし今では銀行もその審査ノウハウを認め、消費者金融をグループ企業に取り入れたり提携したりしています。
ゆえに、最近の銀行カードローンの多くは即日融資に対応しています。
個人向け無担保融資に限っては、消費者金融と銀行の垣根はどんどんなくなって言っていると言えるでしょう。
ただ、受け継いできた社風というものには大きな差があります。
出来るだけ融資したい消費者金融と、できるだけリスクを抑え厳選した融資を行いたい銀行。
借りやすさという点に絞って言えば、消費者金融の方に若干分があると言えるかもしれません。