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お金を借りる

借金が返せない場合・・・膨らんだ借金の整理方法

誰しも最初に借金する時は

『身の丈に合った額を借りて堅実に返そう』

と思うものですが、残念な展開によって思いのほか借金が膨らんでしまい、返すに返せなくなってしまうケースもあります。

『こんなに借金が増えて、、、どうしたら・・・』

と途方に暮れる前に何とか手を打っておきたいところですが、もうどうしようもないところまで来てしまっている場合に取るべき対策をまとめてみました。

 

目次

自己破産

無理な借金の行きつく先としてもっともメジャーな整理方法が自己破産です。
借金をきれいさっぱり整理することができ、人生の再スタートを切ることができます。

自己破産とは、生活していくうえで認められた最低限必要なもの以外をすべて借金の返済に充て、残りの借金を免除するという制度です。
返済が免除されますので、自己破産後に得た収入は返済に充てる必要はありません。

自己破産は裁判所に申し立てて、裁判所が判断します。
自己破産の申立書が裁判所に受理されると、消費者金融などの貸金業者は督促ができなくなります。

自己破産のメリット
自己破産の大きなメリットはなんといっても借金を返さなくてもよくなることです。
自己破産以後の収入はすべて自分のために使うことができ、以前の借金返済には充てる必要がなくなりますから、新たな人生を再スタートすることが可能です。
また、貸金業者などからの取立ても、自己破産の申立てが裁判所に受理されれば止まります。

自己破産するとデメリットは?
・信用情報に事故情報として記載されます(ブラックリスト)
・7年~10年程度は新たな借金ができません。
・官報に氏名や住所が掲載されます。
・手続き中は警備員や保険外交員など一部の職業には就くことができなくなります。
⇒自己破産手続き中に就けない職業
・99万円以上の現金や20万円以上の価値がある資産はすべて借金返済へ充てられます。
・ローン支払い中の物は回収されます。
・連帯保証人がいる場合はそちらへ借金の督促がいきます。
・市区町村の破産者名簿に記載されます。
・ギャンブルや浪費による借金は自己破産できない建前になっています。

また自己破産にはいろいろと誤解もあるようです。
自己破産するともう後の人生はすべてが台無しになるような印象ですが、そもそもが救済策ですから、救済されたのに人生が台無しになるなんてことはありません。選挙権がなくなるとか、アパートなどから追い出されるとか、公務員の場合はクビになるとか、基本的には誤解です。

 

任意整理

任意整理はその名の通り、任意で行う借金の整理方法です。貸し手との直接交渉で新たな支払い方法を取り決め、それに沿った形で借金を返済していくものです。
借りたお金の返し方を変えるというものですから、借金の返済そのものが免除される自己破産とはこの点で大きくことなります。

任意整理のメリット
任意整理は、弁護士や司法書士を代理人に立てて行います。
裁判所の決定などを必要としませんからその点時間がかかりません。
また、弁護士などを代理人に建てることで貸金業者などからの取立てはストップします。直接やり取りすることが禁じられるためです。
そして最大のメリットは借金の返済額が減額される可能性があることです。
これはあくまでも交渉事なので和解が成立しなければなりませんが、利息の引き直し計算などをすることで将来の返済額が減る可能性があります。
貸し手にとっても、自己破産などをされると取れるものも取れなくなってしまいますから、和解に応じるケースも十分あります。

任意整理のデメリット
任意整理は返済内容の見直しをするのであって、返済を免除するわけではありません。
よって返済の義務は残り続けます。
にもかかわらず、事故情報として信用情報機関に登録されてしまい、一般的には5年程度、新たな借金ができなくなると言われています。

 

個人再生

個人再生は裁判所に申し立てて借金の大幅な減額をするものです。
住宅ローン以外の借金が対象で、上限5000万円まで、継続的な収入がある人が利用できる制度です。

個人再生のメリット
一番大きなメリットは大幅な減額が見込めるということです。どの程度減額になるかは借金の額によって変わってきます。
100万円~500万円⇒最大で100万円まで減額
500万円~1500万円⇒最大で五分の一まで減額
1500万円~3000万円⇒最大で300万円まで減額
3000万円~5000万円⇒最大で十分の一まで減額

また、減額後の返済期間は3年程度となっていますが、特別な事情があれば5年まで延長が認められています。

個人再生のデメリット
こちらもやはり事故情報が個人信用情報機関に登録されますので、記録が消える5年~7年程度は新たな借金ができません。
また政府発行の官報に氏名や住所が記載されます。

 

特定調停

特定調停も利息の引き直し計算をすることで、借金の返済額を軽減することが可能な制度です。
自己破産がギャンブルや浪費などの理由では利用できないのに対し、特定調停はギャンブルや浪費が理由であっても利用可能です。

特定調停のメリット
自己破産が認められない人でも利用可能で、調停の申立てをした時点で取立てを止めることができます。
また、自己破産にある資格制限もないですから特定の仕事ができなくなる期間も存在しません。

特定調停のデメリット
こちらも事故情報として信用情報機関に登録されます。5年~7年は借金ができなくなります。
また利息の引き直し計算により、過払い金が発生していることがわかっても、特定調停では過払い金返還は求められません。別の手続きが必要になってきます。
そして注意したいのは、特定調停によって作成される調停調書は裁判所の判決と同等の効果をもつとされ、万一調書で定められた返済計画通りに返済ができないとなると、給料の差し押さえなどの強制執行をされてしまう恐れがあります。
給料の差し押さえ請求がされてしまえば、多くの場合、会社での居心地は非常に悪くなるでしょうし、そもそも生活が立ち行かなくなりかねません。
この点が大きなリスクといえますから、無理な返済計画で妥協しないことが大切です。

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