国の教育ローンとは、日本政策金融公庫、昔でいうところの国民生活金融公庫が行っている融資のことで文字通り教育に関する費用に充当できるローンを指します。
融資額は一人当たり350万円、海外留学の資金ということであれば450万円まで融資対象となり、融資は保護者に対して実施されます。一人当たりということですから、たとえば兄弟2人いれば350万円(450万円)×2人分の融資を受けることも可能です。
金利は2.25%。これが低いかどうかですが、銀行などの教育ローンだと2.25%以下のケースもあります。ただしそれは限度額が500万円とか1000万円というケースでの話になります。
350万円で2.25%固定というのは実は意外に低金利だったりします。もし仮に100万円の融資であっても2.25%なわけですからそう考えると間違いなく低金利になります。ちなみにこの2.25%という金利は一旦契約となると完済するまで適用されます。つまり上がることはありません。
審査スピードは最短で2週間。たとえば、銀行融資を受けるような場合は1か月程度かかることもざらですから、2週間で融資実行となれば早い方だといえます。ただし、カードローンなど利便性が高い融資になると最近では銀行であっても即日融資に対応していたりもします。そのあたりと比べるとちょっとゆっくりとした印象は否めません。しかも最短での話ですから書類のやりとりでもたつくと1か月くらいかかることも想定しておくべきでしょう。
ただ、こういった資金需要はあらかじめわかっていることですから、必要な時期の2~3か月前に余裕を持って申し込むようにすれば問題ありません。
資金用途は教育関連費用ならほぼ何でも可です。受験費用や入学金、授業料はもちろん、受験会場までの交通費や宿泊費、通学のためのアパート家賃、さらには勉強のためのパソコン購入費用や修学旅行、国民健康保険料までOKです。修学旅行のお金がない、国保の保険料が支払えないといったケースは案外ありがちな話ですが、そういった場合でも教育ローンは賄えるわけです。
学校については対象校というものがあります。が、これも非常に広範で、いわゆる学校という言葉がついているところであれば問題ないような印象です。
融資なので保証人を立てる必要があります。連帯保証人を4親等以内の親族にお願いする手もありますが、保証基金というところを利用することもできます。こちらの方が敷居が低いですから利用者は多いのではないでしょうか?ちなみに、連帯保証人とはほぼ借りている人と同じ扱いをうけます。仮に、貸している側が連帯保証人に返済を求めると、連帯保証人は借り手の返済状況がどうであれ返済しなくてはなりません。
返済方法については最長で15年というのが基本です。母子家庭で収入が基準以下の場合などは18年まで延長することもできます。長い方が月々の返済は少なくて済みますが、総返済額や保証料はその分高めになってしまいます。できることなら短期間で返済する方向で頑張りましょう。ただし、返済ができない状況に陥ってしまっては元も子もありません。きちんと返済できる額にして、余力のある時に繰り上げ返済するのが良いでしょう。
手続きについては近くの国民政策金融公庫の支店に出向くか、郵送でも手続きができます。電話などで詳細を詰めて、郵送で書類のやりとりをすれば完全に自宅に居ながら手続きをすすめることができます。
【参照】
国の教育ローン(日本政策金融公庫)