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お金の雑学 出費のいろは

2016年電力自由化とは?キホンの説明。

大口需要家向けにはすでに実施されている電力の自由化が、いよいよ一般家庭向けにも導入実施されます。
電力自由化とは、従来は地域ごとに独占的に割り当てられていた電力会社以外からも、消費者が自由に購入先を選択できるようになる制度です。

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新たにガス会社や通信会社などが参入を表明していることから、この電力自由化で独占から競争へと移行し電気料金が低減される事が期待されます。もちろん、各電力会社は状況を静観するだけでなく、消費者の囲い込みのために様々なセット割などの導入も検討を進めていると言われています。

この電力自由化、価格以外にも新たな選択基準が増えることになります。

例えば、自分の考え方と合致する発電方式を選択するといった自由ももたらすわけです。原発に反対の人なら、原発に依らない電力供給会社を選ぶ事もできまし、環境に優しい事を重視する人なら再生可能エネルギーでの発電を行う電力会社を選択すると言った事も将来的には可能になってくるでしょう。

電力自由化のメリットとデメリット

20151216181915電力自由化で各電力会社が消費者に対して自由に電力を小売りすることができるようになることで、地域ごとに決まっていた電力会社の枠を越えて消費者側が電力購入先を選べるようになります。

電力会社は電気料金自体を自由に設定できるため、消費者はライフスタイルに合わせてよりお得になる料金プランを選択することができるようになるというのが大きなメリットです。今後電力会社同士の競争も活発になり、より電気料金が安くなることが期待されていますし、新規参入する企業も増えますから必然的により利便性の高い総合サービスとなる可能性を秘めています。

しかし反面、それはデメリットでもあります。
今後、電力供給会社が増えるということは、発電設備の維持運営能力や開発技術力が異なる企業が乱舞するということです。ライフラインである電力であるにも関わらず、安定した電力供給ができなかったり不測の事態においての対応力が不十分であったりといったリスクを内包しているわけです。もちろん、今現在参入を表明しているような企業はどこも業界の大手と呼ぶにふさわしい実績を持っていますし、送電などについては既存の送電線を利用するケースが多いですから明らかな顕在化したデメリットというわけではありませんが、今後の展開次第で大きなリスクにもなりうることは間違いありません。

電力を購入する側も、電力会社の安定力やサービス力などを見極める目が必要になります。

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セット割が業界の流れ

20151216183050電力自由化によるメリットのうち、特にメリットが高いとされるのがセット割といわれる総合割引サービスです。

電力自由化で新規参入した事業者が、従来から提供してきた他のサービスと電力をセットで売ることにより、よりお得な料金設定が可能となると見られています。

例えば、次に紹介するソフトバンクやauなど、携帯電話やインターネットへの接続サービスを提供している事業者が電力供給事業を行う場合、自社のサービス利用者には電力使用料金をさらに割り引くといったサービスの提供が予定されています。
他にもガス会社がガスと電気料金をセットで利用することで料金を割り引くサービスを予定していますから、1つの会社のサービスを集中的に利用する事によって総合的に大きな割引となって家計を節約することも可能になってきます。サービスをまとめるという事が家計節約のポイントになってくる時代が到来するわけです。

電力自由化におけるガス会社の参入について

20151216183807電力自由化に伴う新規参入でいち早く動きを見せたのがガス会社です。自由化を機会に電力小売りのサービスを始めるガス会社も多く、その内容も独特なものとなっています。

有名どころだと東京ガスや大阪ガスなどがあります。
たとえば東京ガスは自社の発電所で発電し送電するという形になりますが、やはり130年以上インフラとしてガスの安定供給を続けてきた会社ですから安全性も高いものだと想定されています。

電気とガスをセットにした料金プランはよりお得になりますし、料金明細などに記載される使用量も一元管理が可能になります。光熱費というくくりで一つの明細で済むというのは家計管理はしやすくなることでしょう。

ソフトバンクも電力小売り事業に参入

20151216183929携帯電話や通信関係事業の大手であるソフトバンクもすでに電力小売り事業に参入する事を表明しています。

ソフトバンクは、スマートフォンや光通信によるインターネット回線への接続事業で多数の顧客を抱えていることから、電力の自由化により、スマホを中心としたインターネット利用料の割引サービスと組み合わせたお得なサービスが登場すると期待されています。

ソフトバンクの電力の小売りはメガソーラー施設を中心とした太陽光発電によるクリーンエネルギーを使用していて、地球環境の維持にも貢献できる魅力的なサービスといえます。

元々創業者である孫正義氏は社会インフラ事業の構築という大前提で今まで事業推進してきた人ですから、今回の電力小売り事業への参入は当たり前の選択だといえそうです。

auを展開するKDDIも参入

20151216183929ソフトバンク同様に、携帯電話会社auを展開するKDDIも参入を決めています。
詳細はまだ発表されていませんが、ソフトバンク同様、auのユーザーを対象にしたサービスとなる予定で、やはり通信料金と電気代をセットで利用する場合に割引を行う"セット割"がサービスの中心となるようです。
すでに『auでんき』という名称も決定しており、沖縄や離島を除く全国で2016年春よりサービス展開を予定しています。

ガソリンのエネオスもに参入

20151216184025新規参入はガス会社や携帯電話会社だけにとどまりません。
JX日鉱日石エネルギーも、『エネオスでんき』の名称で家庭用の電力小売り事業に参入することを発表しています。

サービスの開始は2016年4月を予定しており、当初は一部地域を除く関東地方の1都8県で電力供給をスタートさせる計画です。自前の発電所で発電を行い、電力会社の送電網を利用して各家庭まで電気を届けます。

エネオスでんきでは、従来の電力会社よりも分かりやすい料金メニューや、本業を活かしたガソリンとのセット割などを提供する予定です。これにより消費者は、ガソリンと電気代という二つの生活インフラ利用料を節約できますが、自家用車の比率が比較的高い地方の方がメリットを感じる人は多いかもしれません。

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さらに進んだトリプルセット割も注目

電力自由化では参入事業者によるセット割が業界の流れになることはほぼ間違いありませんが、セット割を一歩すすめた『トリプルセット割』というものにも大きな注目が集まっています。

日経トレンディでは『新電力トリプルセット割』という呼び方で2016年のヒット予測ナンバーワンに選んでいます。

では、トリプルセット割とは何かということですが、その名の通り二つのサービスだけでなく3つのサービスを組み合わせることで割引をしようとするサービスをさしています。

【よくあるパターン】
通信料と電気代のセットで割引
ガス代と電気代のセットで割引
ガソリン代と電気代のセットで割引

トリプルセット割は上記のようなセット割をさらに進化させ、さらにもう一つ加えて3つのサービスでセット割引しようというサービスになります。一つ一つの利幅では不可能でも、3つを同時に、しかも継続的に契約するのであればもっと割り引き可能ですよということです。

現状、このトリプル割で具体的かつ魅力的なサービスは出てきていませんが、

電気代+ガス代+通信料

とか、

電気代+ガソリン代+通信料

とか、

電気代+交通費+通信料

といった、業界をまたいだ割引サービスの登場が予想されています。
さらに、同じ企業もしくは企業グループ内で多様なサービスを展開している場合などは一つの企業だけでこのトリプル割を提供することが出てくるかもしれません。

もともと電気料金自体は薄利多売であると言われており、新規参入しても電気代だけではさほどのメリットはありません。しかし、電気代に他の料金もセットしていくことでトータルでは利幅を大きくしたり継続的な売り上げを確保したりすることが可能であり、電力自由化を機に競争が一気にはじまれば家計の節約にダイレクトにつながってくる可能性は少なくありません。

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電力自由化に関する詐欺も注意が必要

電力自由化に伴い、新手の詐欺が発生する可能性があります。保険制度の改定やマイナンバーなど何か社会的な変化や事件があった際には、それらをキーワードとした事件が必ずと言って良いほど頻発します。テレビやニュースで取り上げられた言葉を使う相手を騙しやすいという思惑が背景にあるのですが、電力自由化の際にもそうした事件が起こるのではないかと危惧されています。電力自由化自体が認知度があまり高くないため、余計に詐欺被害が起こる可能性は高くなると言ってよいでしょう。

詐欺の手法としては、電力会社などを装ってさまざまな勧誘行為をすることが考えられます。電気料金が高いなどの悩みを抱えている消費者は多いため、そこに付け込む業者が出てくる場合があるのです。

中でも特に警戒されているのがスマートメーター設置に関するものです。
20151216212348スマートメーターは毎月の電力使用の検針や月々の電気使用量の視覚化などを行う電気機器で、東京電力や関西電力が2020年までの全世帯設置を目指しています。しかし、今後ニュース等でスマートメーターというキーワードが頻出すると、それに伴いスマートメーターを設置する工事を行うなどと偽り、工事費用を騙し取るケースが出るのではないかと予想されています。こうしたスマートメーターの設置は基本的に無料で行われるので、こうした工事に伴い料金を請求されることはないのですが、これまでのケース同様高齢者宅などを狙った詐欺が起こることもあり得るので、未然に防ぐため家族内で話題にするなどの注意が必要です。電力会社を名乗る電話や訪問には用心してかかることが肝要だといえます。

難しいことが苦手そうなお年寄りがターゲットにされることが多いので注意するようにしてください。

 

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