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カードローンの返済

カードローン返済の基礎知識

カードローンは借入限度枠さえ超えなければ、何度でも借り入れできるところが最大のメリットです。

しかし、それには条件があります。

カードローンは一度申し込んでおけば高い利便性の恩恵をずっと受け続けられますが、そのためには約定日にシッカリと返済し続けることが前提になるのです。

この点に問題があれば最悪、強制退会という結果にもなりかねません。

またカードローンを賢く利用するためには、返済に対する基礎知識が必要になります。

知らないがためにただでさえ高い利息が発生するカードローンで、さらに多くの利息支払いを強いられている可能性も出てきます。

このようにカードローンの返済には知っておかなければならない注意事項が存在するのです。

そこで今回は返済についてよく知ってもらうためにも、カードローン返済の基礎知識について解説していくことにします。

カードローンにおける「返済」の重要性

カードローン返済はカードローン利用において、基本中の基本原則となってきます。

何故かといえばカードローン業者は、返済を確実に行わない方に対して利用を認めていないからです。

カードローン事業は利息が収益

カードローン業者はカードローンでの貸付で発生する利息が利益の源泉となります。

つまり、カードローン業者は利用者が借り入れした元金と、それに伴い発生した利息を回収しなければ事業自体が成り立たないのです。

貸付した人が返済困難な人ばかりだと利息を得られないばかりか、貸付した元金も回収できなくなるため事業は成り立たずに傾き、最終的には破綻することになるでしょう。

そうならないためにも、カードローン業者は貸付前に審査を行っています。

審査で見られるのは返済能力と信用度

カードローン申込では審査が行われます。

これはカードローンに申し込もうという方ならば周知の事実でしょうが、一体何で審査が行われるのかを詳細に理解している人は少ないのではないでしょうか。

カードローンサイトを見れば審査に通る条件として、よく審査基準をクリアしているかどうかについて説明している記事が多く見られます。

しかし、ここでよく理解しておかなければならないのは、この審査基準から何を判断しているのかという点です。

それは下記の2点があるかどうか。

・返済能力
・信用度

返済能力は返済に充てるだけの返済余力があるか、信用度は毎月きちんと返済してくれる人かを審査基準に挙げられた項目から判断しています。

返済に充てるだけの十分な返済余力があったとしても、いい加減な性格ならば遅延や延滞などの問題が生じ、確実に回収できるとは限りません。

審査においては返済に足る十分な返済余力があり、確実に返済してくれるかという信用度の有無を審議しているのです。

つまり、審査とは確実に返済してくれる人かどうかを見極める場というわけです。

となればカードローン業者が返済をいかに重要視しているのかご理解いただけるでしょう。

知っておきたい返済期間と利息の関係

実は返済期間が長いほど支払う利息は高くなります。

実際に下記条件で返済期間の違いにより、利息がどのようになるのかを見ていきましょう。

・金利  18.0%
・借入額 50万円

①返済期間12ヶ月

・毎月の返済額 45,839円
・返済総額   550,068円
・支払利息   50,068円

②返済期間24ヶ月

・毎月の返済額 24,962円
・返済総額   599,088円
・支払利息   99,088円

③返済期間36ヶ月

・毎月の返済額 18,076円
・返済総額   650,736円
・支払利息   150,736円

上記のように返済期間が長くするほど毎月の返済額負担は軽減できますが、それと反比例して支払利息は高くなってしまいます。

12ヶ月と36ヶ月とでは約10万円もの差が出てくるのですから、返済期間を長くすることがいかに支払利息を増大させているのかが、お分かりいただけるでしょう。

返済期間が長くなると利息が高くなる理由

毎月の返済額が負担のないところがカードローンのメリットの1つなのですが、これは近年、銀行がカードローン事業に本腰を上げて乗り出した大きな理由でもあります。

毎月の返済額の内訳は下記のとおりです。

返済額 = 元金 + 利息

仮にこの内訳比率を50:50として、返済額の違いによる元金の減り方を見てみましょう。

・返済額5,000円
 ⇒元金2,500円:利息2,500円
・返済額10,000円
 ⇒元金5,000円:利息5,000円
・返済額20,000円
 ⇒元金10,000円:利息10,000円

毎月の返済額が大きいほど、元金の返済額が大きくなることがお分かりいただけるかと思います。

利息は元金に金利を掛けて算出されるので、元金が小さいほど発生する利息も小さくなります。

つまり、返済期間が長くなるほど、元金の減りが遅くなるので、その分、多くの利息を支払うようになるわけです。

カードローンの約定返済額は、金融機関が扱う他のローン商品と比べると低くなっています。

これは利用者にとってメリットの1つとなるのですが、貸し手であるカードローン業者にとっても、多くの利息が得られるというメリットを生んでいるのです。

余裕のある時には繰り上げ返済の利用を!

カードローンのメリットの1つは、無理のない返済ができるところです。

各カードローン業者では約定返済額が決められています。

「○○円までの借り入れなら、○○円の返済で構いませんよ。」というのが約定返済額です。

30万円を借り入れした場合、各社の約定返済額は下記のとおりとなります。

三井住友銀行カードローン 6,000円(78回払い)
支払総額49万2,898円
三菱UFJ銀行バンクイック 9,000円(43回払い)
支払総額38万7,058円
みずほ銀行カードローン 10,000円(39回払い)
支払総額37万6,793円
イオン銀行カードローン 10,000円(38回払い)
支払総額37万20円
プロミス 11,000円(36回払い)
支払総額38万7,289円
アコム 13,000円(29回払い)
支払総額37万993円
アイフル 11,000円(36回払い)
支払総額38万8,683円
SMBCモビット 11,000円(36回払い)
支払総額38万8,683円

毎月の返済をできるだけ低くしたいというのであれば、上記の中では三井住友銀行カードローンがおススメです。

毎月返済しないといけない約定返済額は上記のように各社大きく違っているので、30万円を借りるためにカードローンに申し込む際には、約定返済額も1つの選択基準となってくるでしょう。

しかし、返済中にお金に余裕ができた時には、繰り上げ返済を行うことを忘れないでください。

毎月の返済額が低いということは、その分、返済期間が伸びて支払利息は高くなります。

余裕を持った返済を考えて約定返済額が低いところを選ぶのも賢い方法ですが、そこに元金を直接減らす繰り上げ返済を行えばさらに賢い借入方法を実践することになります。

毎月の返済額に追加で返済する繰り上げ返済は、直接元金を減らせるので支払利息を一番早く軽減できる方法になるのです。

カードローンの返済方法は?

それでは返済を確実に行ってもらうためにも、カードローンにはどのような返済方法があるのかを簡単に解説しておきましょう。

以前は店頭返済という方法もありましたが、利用者が少ないことと有人店舗が少なくなってきたいことから、今では下記のものが主な返済方法となっています。

・インターネット返済
・ATM返済
・口座振替
・銀行振込

利用者によってどの返済方法が利便性が高いのかは変わってくるので、これら特徴をよく理解して、自分に一番あった返済方法を利用する必要があるでしょう。

インターネット返済

大手カードローン業者ならば必ずと言っていいほど対応しており、大抵の場合には会員ページから専用の画面にログインして特定の銀行口座から返済処理を行います。

24時間365日の利用ができ、手数料もかからないので、年々利用者も多くなってきています。

しかし、インターネット返済は各カードローン業者で仕様が違ってくるので、利用方法についてはよく確認するようにしましょう。

ATM返済

一番利用率の高いATMでの返済は利便性が高く手軽に行えるメリットがありますが、手数料の有無にだけは注意が必要です。

一番利用率の多いコンビニATMは提携ATMのため、下記手数料が発生するのが普通です。

・1万円以下 108円
・1万円超え 216円

手数料はこれより安いところもありますが、上記金額が一般的な料金となります。

最近は手数料無料のカードローンも多くなってきたので、ATM利用率の多い方は手数料無料のところへ申し込むことをおススメします。

口座振替

返済方法の中で一番確実なのがこの口座振替です。

銀行口座に現金がありさえすれば、返済遅れを気にすることなく確実に返済できます。

手数料もかからないので、返済遅れを気にする方にはまさにおススメの方法と言えるでしょう。

銀行振込

カードローン業者が指定する銀行口座への振込となります。

キャッシュカードでATMを利用しての返済もできるので、利便性はATM返済と同じと言えますが、振込手数料は自己負担となります。

また銀行へ支払う振込手数料はATM返済よりも2倍から3倍くらい高くなるので、手数料の事を考えるとあまりおススメはできません。

手数料無料の振込ができる場合を除けば、メリットの高い返済方法とは言えないでしょう。

返済が遅れたらどうなるの?

「チョッとくらい返済が遅れても・・・」と思っている方は少なくないでしょう。

しかし、先に申しましたように返済遅れはカードローン業者から見た利用者のイメージを悪くするだけで、決して何ひとついいことはありません。

しかも、長期化すれば下記のようなペナルティの対象となってしまいます。

・遅延損害金の発生
・借入限度額の増枠ができなくなる
・個人信用情報への情報記載
・強制退会

これらペナルティは決して軽いものではありません。

返済を軽く考えていると、確実に後悔先に立たずの状態を招くことになってしまうのです。

遅延損害金の発生

約定返済日に返済が行われなかった場合、その翌日から遅延損害金が発生します。

遅延損害金はレンタルDVDの延滞料金のようなもので、カードローンにおいても返済が遅れればこの延滞料金を支払わなければなりません。

その算出基準となる遅延損害金の利率はカードローン業者によって違いがありますが、概ね20.0%の利率が適用されています。

カードローンの中でも高金利と言われる消費者金融カードローンの上限金利が18.0パーセントですから、それよりも高い金利によって発生する遅延損害金を支払う羽目となるのです。

その算出方法は下記のとおりです。

借入残高 × 利率 ÷ 365日× 返済遅延日数

借入残高が50万円で遅延損害金利率を20.0%、返済の遅延日数が1週間としましょう。

その場合の遅延損害金は1,917円となります。

このお金は本来ならば支払わなくてもいいものです。

遅延日数が増えれば増えるほど遅延損害金は大きくなるので、うっかり返済を忘れていたという場合にはすぐに返済するようにしましょう。

借入限度額の増枠ができなくなる

定期的な借り入れと確実な返済を行っていれば、自ずとカードローン業者からの評価が高くなり、増枠や金利引き下げの対象となります。

しかし、返済に問題があれば評価は高くなるどころか、低くなってしまうので、借入限度額の増枠を申し込んだとしても増枠審査に通ることはないでしょう。

しかも、返済遅れが頻繁にあったり、長期間に及ぶことにでもなれば、借入限度額が減額されることにもなりかねません。

高評価なほど好条件が適用される可能性が高くなってきます。

カードローンを好条件で利用するためにも、その芽を摘むこととなる返済遅れは避けなければならないのです。

個人信用情報への情報記載

返済遅れのことを遅延と呼びますが、この遅延も61日、もしくは3ヶ月を超えると延滞と呼ばれるものになります。

この延滞は金融業界で言われるところの金融事故に当たり、信用情報機関にその情報が記載されます。

金融事故と呼ばれる情報は個人に返済能力と信用度が全くないことを意味するので、延滞情報が個人信用情報に記載されると、それ以降の金融機関への申し込みは一切審査に通らなくなります。

しかも、情報は延滞が解消された後、5年間登録されることになるので、消去される5年後まで一切の借り入れができなくなってしまうのです。

お金も借りれない、ローンも組めない、携帯電話の契約もできないという状態で5年間過ごさないといけないなんて、考えただけでもぞっとしますよね。

強制退会

返済遅れが延滞と判断され、それ以降も長期化した場合には、カードローン業者による強制退会の処理が行われます。

強制退会となるとカードローン業者から借入残金の一括返済が求められ、返済できないとなれば裁判所命令による資産差し押さえ処分が下ることも考えられるのです。

返済遅れが解消されず長期化した場合には、このような事態を招く可能性は十分にあることを覚えておきましょう。

返済が遅れそうな時には!

カードローンを利用していれば「今月は返済が遅れそうだ」ということもあるでしょう。

そのような時には必ずカードローン業者へその旨を連絡しておくようにしましょう。

延滞のような長期間に及ぶ返済遅れには、カードローン業者も厳しい対応を取るほか方法はありませんが、それ以外ならば柔軟に対応してくれる場合もあります。

返済が遅れそうな理由を説明し、返済できる期日を切っておけば、カードローン業者から頻繁な督促が行われることもありません。

しかし、連絡もしない、カードローン業者からの連絡には出ない、という状態では「本当に返済する気があるのだろうか?」という疑心をカードローン業者に持たせることになり、著しく個人の返済能力と信用度を落とすことになってしまいます。

確実な返済はカードローン利用の基本条件です。

返済遅れはこの基本条件を逸脱している状態ですから、カードローン業者にとっては心中穏やかでないのが実情です。

くれぐれもカードローン業者に目をつけられないためにも、遅れる時こそ連絡を密に取ることを心がけてください。

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