別居・離婚がきっかけで10社1000万円の借金

債務整理データ
借入先:10社
借金総額:1000万円
借入期間:8年

この方のパターン

1.奥さんと離婚
2.慰謝料と養育費の支払い
3.収入減少
4.支払いが生活を圧迫
5.自転車操業
6.貸金業法改正(総量規制導入)
7.債務整理

この方は建築関係の事業で独立し、良い時には1000万円を超える年収を稼いでいたのですが、あることをきっかけに借金漬けの生活へと転落し、最終的には任意整理することになってしまいました。

そのあることとは奥さんとの離婚です。

離婚や別居が借金の引き金となる

離婚をすると別れた奥さんやお子さんへのお金が必要になることがままあります。慰謝料であったり、毎月の生活費であったり、子供の教育費(養育費)などです。大野さんも例外ではないのですが、大野さんは生真面目なところがあり、それが借金が膨れ上がる原因ともなったようです。

大野さんが離婚したのは8年前。自分に非があると感じていた大野さんは、離婚した奥さんに毎月の生活費と養育費を支払う約束のもと離婚しました。
建築関係の仕事は順調で、年収も1000万円を超えていた大野さんは多少頑張れば問題なく支払えると考えていましたが、お子さんが私立学校に通うようになると入学金その他の支払いが多く発生し、多い月には100万円近い額を仕送りしたこともあったそうです。100万円もの仕送りはさすがに厳しく、そういうときにはクレジットカードのキャッシング枠を利用して工面していたそうです。

しかし、その後、不況のあおりを受けて仕事が激減し収入が半分程度にまで減ってしまいます。大野さんは自分の生活費を大幅に削って仕送りを続けましたが、月によってはそれでも賄えず、やむなくクレジットカードのキャッシングや消費者金融を頼るようになっていきました。

本来であれば、この段階で大野さんは別れた奥さんと話し合いをして、月々の支払いを減額するなどの交渉をすべきでした。しかし、生真面目さが災いしてか自分の責任として支払い続けるべく、新たな借金を重ねていったのです。
このように、離婚や別居がきっかけとなってカードローンやクレジットカードを頼り、家計が大きく狂うことは珍しくありません。一般には別れた妻子のほうが慰謝料も養育費も約束通りにはもらえずお金に困って、、、という展開を想像してしまいますが、大野さんのように元旦那さん側が困窮するケースもあるわけです。

自営業ということで、大口の仕事が入った時にはそれまでカードローンで重ねた借金をまとめて返済することもできましたが、仕事の状況が改善するわけでもなく、逆に大口の仕事もほとんどなくなってしまいます。クレジットカードやカードローンで生活費を賄うようになったのはその頃からです。そうなると借金額は雪だるま式に増えていきます。大野さんの借金の履歴を見てみると、ある時期から急激にカードローンなどの借入件数や借入額が急増していました。

 

クレジットカードのゴールドカードが仇になる

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大野さんは景気の良い頃に作ったゴールドカードが数枚ありましたが、それも仇となってしまいます。ゴールドカードはお金持ち向けのカードですから限度額も高額に設定されており、一枚あれば100万、200万と利用できる設定になっています。そのため、借金だよりの生活になっていた大野さんはゴールドカードを片っ端から利用し、借金が急激に膨れ上がったそうです。200万の限度額のゴールドカードが3枚あれば、それだけで600万円もの借金がすぐにできてしまいます。家計が順調なときには問題ないですが、家計が苦しくなると借金地獄への大きな入り口となってしまいます。これはカードローンやクレジットカードを利用するときの隠れたリスクといえるでしょう。

 

結局借りては返す自転車操業状態へ

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その後も大野さんの家計状況は好転せず、やがて自転車操業状態へと転がり落ちていきました。

自転車操業とは、手元にあるローンカードAで30万円を借り、翌月の返済時に新たなローンカードBで30万円借りてローンカードAへ30万円を返済します。その翌月には返済し終わったローンカードAで再び30万円かりてローンカードBへ返済、、、という借金の連鎖を延々と繰り返す状態です。一時しのぎを繰り返しているだけですから、状況が好転することはありません。

 

クレジットカードで金券を購入し転売

また、大野さんはクレジットカードのキャッシング枠を使いきるとショッピング枠を使って金券を購入し、それをすぐに金券ショップに転売することで現金を融通したりもしたそうです。もちろん、購入した額よりもかなり低い金額でしか金券ショップは買い取ってはくれませんが、大野さんにとってはそれでも現金を融通する必要があったわけです。
ちなみにこの方法はクレジットカード会社にバレると規約違反でカードの回収と借金の一括返済を求められる危険な行為です。こういう状態にまでなるともう後は最終手段しか残されていません。

 

信用情報に傷をつけまいと頑張るも総量規制であえなく債務整理

大野さんは別れた奥さんへの支払いの義務感から必要以上に借金を重ねてしまいましたが、もう一つ、

自分の信用情報に傷を付けたくない

という思いもあって自転車操業状態になってもなお借入をやめられなかったようです。義務に対する意識や責任感が強い人ほどそういった状況に陥りやすくなります。

『自分は収入もある、金銭管理もきちんと出来ている。無計画にお金を使う輩とは違うんだ!』

といった自信を持っている人であっても、その性格が仇となることもあるわけです。

結局、大野さんは貸金業法が改正されて総量規制が導入されたことで新たな借金が一切できなくなり、債務整理を選択せざるを得ませんでした。

総量規制とは

『収入の3分の1以上のお金を融資してはいけない』

と貸金業者に義務付ける規制のことです。利用者ではなく業者サイドに融資の制限を順守させることで、借金が必要以上に膨れ上がるのを未然に防ごうという趣旨で導入されました。

 

大野さんの場合は総量規制導入がきっかけとなりましたが、それ以外のケースでも、貸金業者は利用者の経済状況に疑問を感じれば収入証明書の提出を求めてきますし、それで収入が減っていることがわかればそれ以降の融資は断ってきます。自転車操業になってしまうといつそんな状況になるとも限りませんから、まさに崖っぷちに立たされていることになります。

 

借入をする際には義務感も大事ですが、全体を見渡して状況判断することも忘れないようにしたいものです。

 

 

 

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